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2021.06.30
自分は何ができるのかを常に考え成長を
経済学部 3年生中上咲英さん
研究演習Ⅰ(栗田匡相・経済学部教授):栗田匡相・経済学部教授の研究演習(ゼミ)では、3年生の春学期に、開発経済学、計量経済学、農村調査などの標準的な⼿法を学習します。夏季休暇には、マダガスカル農村での社会経済調査に参加し、データを収集。秋学期にはアフリカ調査で得られたデータを元に共同論⽂を仕上げ、内外の研究報告会などで報告を⾏います。
3年生の夏にマダガスカルで農村調査
2年生の春学期、初めて栗田先生の授業「現代経済入門B」を履修しました。同じ授業を取っている学生と、Zoomでペアワークをしたり、物語を創作したりと、自分が考えていることをきちんと人に伝えシェアするのが楽しくて。今までで一番面白い授業だと感じ、栗田ゼミに入ろうと決めました。
ゼミの研究分野は開発経済学で、海外フィールドワークと国内活動で実践的な学びを得ます。例年、3年生は夏季休暇から秋学期にかけての約2カ月半、マダガスカルでの農村調査とバリ島での海外インターンシップを行い、農村調査では班に分かれて現地の人に聞き取り、論文にまとめます。コロナ禍で先行きは不透明ですが、現地の人に会えるワクワク感とともに、そこで自分が何を思うのだろうと考えると楽しみです。
国内での実践活動にも生きている読書会
毎週金曜日、5時間目は学年で、放課後は全員で集まります。内容は時々で異なり、中でも私が大好きなのは読書会です。1、2週間前に栗田先生から、3~5冊の課題について「これを読んでおいてね」と優しくもとんでもないメールが届き、各自が1,200字程度の感想を書いてGoogleドライブで事前に共有しておきます。それを踏まえ、授業では本の共通テーマやそれを通して見えるもの、考えたことを話し合うのです。自分の中でずっと言語化できなかったモヤモヤが本の内容、あるいは他のゼミ生の感想で「これだったんや」とすっきりすることもあれば、逆に心を揺り動かされてしんどくなることも。国内活動においても、壁にぶつかっている時に本から別の視点を得たり、「書かれていたのはこういうことだったんだ!」と本の内容を実体験できたりと、活動と本を行ったり来たりしながら、すごく貴重な時間を過ごしています。
協調性が身に付いた
国内活動も栗田ゼミの特徴的な取り組みで、学生主体で14の実践プロジェクトを展開。他団体や企業、行政などをパートナーに進め、学生だけで完結しないのが魅力です。2年生でゼミに所属すると同時に、丹波篠山市後川地区を拠点とする農業班に参加しました。地方(和歌山)出身で、高校でも特産を活用したまちおこしをしていたのが理由です。他にも2つのプロジェクトで活動しています。
ゼミは、幅広い活動内容から自分が活躍できるステージを探すところから始まります。私が得意なのはイベントなどで自分の楽しいという気持ちを前面に出してみんなを引っ張ること。社会の人とも関わるため責任を伴う活動が多く、「人が来なかったら」「トラブルが発生したら」と考えて足がすくむこともありますが、プロジェクトを通して自分がどう変われるのか、状況を楽しむことを体験できていると感じています。
生き方について深く考させられる
あまり協調性がある方ではなかった私が、ゼミ活動でいろいろな人と関わるうちに周りの考えに耳を傾けることを意識し、努力するようになりました。ゼミで唯一、体育会の部活(合気道部)に入っており、他の部員から「周囲を見ながら話をまとめてくれて助かったよ」などと言わると、ゼミで成長しているんだなと実感できます。
ゼミ生は個性が強く、意欲的で、それぞれ得意分野を持ったすごい人たちばかりです。一緒に学ぶことは楽しい半面、彼らと比べて「私には何があるのだろう」「所属している意味は」と、ものすごく考えさせられる環境にあります。その中で自分は何ができるのかということを常に考えながら成長することが目標であり、私が栗田ゼミにいる意味だと思っています。