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2021.09.22
教育の社会的課題について知るアンテナを持てた
教育学部 4年生山本優さん
学生と教員による議論中心の授業
3年生の春学期に受けた授業です。コロナ禍のためウェブ会議ツールを使用して自宅で受講しました。学生6、7人と江原昭博・教育学部准教授による双方向型の授業で、毎回、今の教育界で話題になっていることを一つ取り上げて議論するというものでした。学生がそれぞれ議題について調べたことや自分の意見をA4用紙1枚にまとめ、それを基に意見を出し合い、出た意見について先生が解説を加えて下さりました。
時の話題について意見を出し合う
議題に上がったのは、コロナ禍で休校が続いていた中、日本で9月入学制を導入することの賛否などです。
賛成派は、世界的には9月入学が主流でありグローバル化を推進するためにも標準に合わせるべきといった意見や、臨時休校でため込んだ授業を詰め込むのは教員の負担が大きく全国一律で9月から再開すべきという意見でした。反対派は、9月入学制は欧米で主流なだけであり導入したことで必ずしもグローバル化につながるわけではないという意見や、法律改正の議論をコロナ禍の混乱の中で進めることはリスクが大きいとする意見がありました。
私は、教育の機会均等を確保するためとはいえ休校の埋め合わせをすることは教員に掛かる負担が大きいと感じましたが、当時の状況を鑑みるとさらに現場の混乱を招くだけではないかと思い、反対の意見を述べました。理想論だけでは解決できない現実を知る
他にも、大学入学共通テストの内容に対する賛否や、日本と諸外国との教育制度の違いなども議論しました。
それぞれの議題については、ざっくりとした内容は知っていたものの、これまで深く考えることはなかったので、深堀りすることで「こんな考え方もあるんだ」と知ることができました。江原先生は理想的な考え方を認めた上で、「無理なことは無理」と現実とはっきり区別をつける方で、「理想論だけでは語れないんだな」と気付くことができました。
自分が教員になった後も、そうした理想と現実との違いにぶつかることがたくさんあると思います。そこで「もういいや」と思考停止しないためにも、多方面にアンテナを立てて社会の流れに敏感になり、さまざまな考え方を知る必要があります。この授業を通して、多様な課題へのアンテナを持つことができたと思います。