2019.11.29

日本人と外国人の学ぶ姿勢の違いを今後の研究に

文学部3年生岡田 航平さん

外国語研修 :夏休み(8-9月)、春休み(2-3月)の授業がない時期を利用して、海外の協定校で英語・中国語・朝鮮語・スペイン語などの言語を2〜6週間で集中的に学習する短期の語学研修プログラムです。

国際教育・協力センター(CIEC) 提供プログラム。

1カ月でリスニングの力が向上した

国際教育・協力センター(CIEC)が発行している冊子を見て知り、1年の秋学期に2月中旬から約1カ月間、アイルランドの首都にあるダブリン・シティ大学に行きました。特にこれという動機があったわけではないのですが、高校時代はサッカーばかりして英語を全然勉強していなかったこと、大学に入ってみると周りには英語ができる人が多かったことなどから、思い立って参加したという感じです。留学先は、アメリカよりもヨーロッパがいいな、この先イギリスに行くことはあってもアイルランドはないだろうな、などと考えて決めました。わずか1カ月ですが、リスニングの力が向上しましたし、語学以外にも得るものがあって、行って本当によかったと思っています。

ホストファミリーとはSNSで今も交流

大学の付属の語学学校が実施するプログラムですが、授業は大学の教室で行われ、大学の食堂も使えて、周りは正規の大学生ばかりなので、ダブリン・シティ大学の学生を擬似体験できます。授業は終日の時もあれば、午後1時くらいまでの時もあり、早く終わった日はホストファミリー家族と遊んだり、市街地まで30分かけて出掛けたり、スポーツを観戦したりしました。ダブリン・シティ大学主催の旅行でアイルランド西部の都市ゴールウェイに行きましたし、金曜の授業終わりに友達と空路でロンドンに飛んで2泊したこともあります。飛行機代が安くパリまで片道4,000円くらいなので、パリへ行った人もいました。滞在中は原則ホームステイです。ホストファミリーはとてもいい人たちで、今も仲良くしています。SNSでつながっていて、クリスマスにはプレゼントを贈り合いますし、ラグビーワールドカップ日本大会はスカイプしながら一緒に見ました。

自分のやりたいことをすればいいと確信

クラスは16人くらい。日本の他の大学の学生もいれば、個人的に来ている60歳くらいの韓国人女性や、ヨーロッパで仕事をしたいから英語の力を付けたいというサウジアラビア出身のカメラマンの男性もいました。私は大学院に進もうと思っているのですが、彼らを見ていると、大学を4年間で卒業して就職しないといけないとか、社会に出たら自分の好きなことはできないとか、そんな世間の声に左右されず、自分がやりたいことをやればいいんだと思うことができました。授業においては、外国の人は、先生が話している最中でも割って入って質問したり、文法などお構いなしに単語だけでどんどんしゃべろうとしたりと、日本人にはない積極性がありました。一方、日本人は他人の話は最後まで聞き、会話では文法通りに話そうと考えすぎて言葉が出なくなります。どちらがいいか悪いかではなく、学ぶ姿勢の違いを見ることができて興味深かったです。

日本人よりも学ぶことに積極的な外国人

私は、日本人の学ぶ姿勢や知的好奇心といったものに興味があり、大学院は教育学の方に進み、それらをテーマに研究したいと思っています。その意味で、外国の人の学習に対する積極的な姿勢や強い意思など日本人には欠けている部分、逆に外国人にはない日本人の礼儀正しい部分など、双方の違いや差を実際に見て、知ることができたのは、今後、大学院で学んでいく上で大いに役立つだろうと考えています。行ったからこそ気付けたことであり、語学の勉強以上に得るものがありました。

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